読む・聴く・見る

今年は掲示板を見て皆様の読書熱に影響されて、柄にもなく、読む・聴く(朗読)・見る(ドラマ)の三拍子?に挑戦中です。

①逢坂剛作 「アルガデアの赤い星」96回直木賞受章作品 大活字版で4分冊の長編でした。物語はスペインに詳しい著者がにスペインと日本をまたに、サスペンス、冒険小説、恋愛小説、本格ミステリ、といった4つの異なるジャンル、その境界線上を自在に越境してみせる読み応えのある傑作でした。

②警察ものの多い作家 今野敏作「確証」 窃盗犯係のベテラン刑事が捜査一課の鼻につくエリート意識に対抗、美人の若い女刑事とコンビを組んで,指紋認証を解き明かし、強盗事件の解決に立ち向かう、肩の凝らなく楽しく読めました。

NHKラジオ土曜朝8時5分からの「ラジオ文芸館」朗読を7話聞いた(録音して)。

山本文緒著 「彼女の冷蔵庫 骨粗鬆症」 海老沢泰久著 「小田原まで」山本周五郎著 「藪の陰」 明川哲也著 「花丼」 杉本苑子 「北野大茶湯余録」 林浩美著 「蛍の熱」 吉村昭著 「梅の蕾」など

 

梅の蕾は、岩手県三陸海岸のある過疎の村その村へ、千葉県の癌センターに勤務する堂前医師が家族でやって来た。夫人は野草を摘むのが趣味で、村人と親しみ、よく一緒に山に入った。
しかし、その夫人は白血病に侵されていた。余命の長くないことを知る堂前は、妻が命を燃やす最良の環境としてこの村を選び、一家でやって来たのだった。夫人は村での暮らしを楽しみ、十分に生きた。彼女は村人に梅の苗木を贈り、村人は喜んでその苗木を庭に植えた。その夫人が亡くなり、実家のある湘南の町で葬儀が行われた・」・・・・・

 

泣かせる話でした。いずれもNHKのアナウンサーが選び朗読しているえりすぐりの短編小説で感動ものでした。

 

「アナウンサーの味わいのある朗読と効果的な音響で構成する40分。短編小説ならではの巧みなプロットや一つひとつ吟味された表現、鋭い切り口で社会や人間の深層を描き出す物語の魅力を、ぜひ、耳から味わってください。お聴きになった皆さまにとって、人生の味わいが深まり、元気が出てきたり、家族のありようや自らの人生を見つめ直す契機となるような番組となることを願っています。若手からベテランまで幅広い年代のアナウンサーが個性を生かして「朝の番組にふさわしい作品を選び、朗読します。」(NHKHPより)

 

3月2日は 浅田治郎著 「夕映天使」 3月9日は 川上浩美著 「花野」放送予定です。

 

1月にブログに書きました 百田尚樹著「海賊と呼ばれた男」 これも朗読(NHK46時間)

 未だ図書館から借りれません。人気があるようです。

 

⑤池井戸潤著 「下町ロケット」第145回直木賞受章作品 これは、ロケット打ち上げに失敗した佃航平が

 親父の町工場を引き継ぎ大企業と対決する職人集団との戦いの物語です。最後には重要部品納入業者としてロケット

 打ち上げに成功し夢を叶えた物語です。

 

NHKがテレビ60周年記念ドラマとして33時間45分に亘り放送したものをビデオでみました。

 現在の日本の電気業界の窮状と中国の新鋭企業との葛藤ドラマ、それも首にした男が中国企業に拾われ

 旧同僚との戦い・・・・終わりは 日本企業沈没の瀬戸際の今、いまいちでしたが痛しかないでしょう。

   再放送もあるでしょう?

 

④・⑤・⑥と企業戦士として我々の生きてきた道そのもの、縮図と思って、読む・聴く・見ました。

 特に⑥は家電業界に身を置いたものとして痛切に感じ日本の将来を憂うものです。

 

⑦そして、当山紫会のHP、大柴君の小説からごりせん君の「甲州食物

 噺」奥山君の博学のお披露目(本人は与太噺しと言っていますが、

 なかなかのものです)

 中村房江さんのエッセイ その他掲示板に掲載されたもの

読書家にはなれそうもありませんが楽しく読ませてもらっています。

                                           完